プロ野球選手について、仕事内容、年収、やりがいなどを解説

最終更新日:2025年1月24日

プロ野球選手は、野球の試合に出場し、チームの勝利に貢献する職業です。試合に向けたトレーニングや戦術の理解、チームメイトとの連携など、多岐にわたる業務を行います。プロ野球は日本やアメリカなどで非常に人気の高いスポーツであり、選手はファンからの熱い応援を受けながらプレーします。本記事では、プロ野球選手の仕事内容、年収、やりがい、課題、引退後のライフプランなどを詳しく解説します。

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基礎データ

平均年収

4,713万円

※ 平均年収は日本プロ野球のデータ(2024年現在 日本プロ野球選手会

プロ野球選手の仕事内容

試合への出場

プロ野球選手の主な仕事は、所属するチームの公式戦に出場し、チームの勝利に貢献することです。試合では、打撃、守備、走塁、投球などの技術を駆使し、戦術に基づいたプレーを実行します。試合中は監督やコーチの指示を受け、チーム戦略に従ってプレーするため、状況判断や瞬時の決断力も必要です。

トレーニングとコンディション調整

プロ野球選手は、試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、日々トレーニングを行います。打撃練習や守備練習、走塁練習、ピッチング練習に加え、フィジカルトレーニングやリカバリーも行います。また、試合に向けたコンディション調整も欠かせず、栄養管理や睡眠の重要性も非常に高いです。

チームミーティングと戦術の理解

試合前には監督やコーチとミーティングを行い、相手チームの分析や戦術を確認します。相手選手の特徴を把握し、戦略的にどう攻めるか、守るかをチーム全体で決めていきます。守備位置の変更やピッチングのサインなど、試合中に瞬時に対応することが求められます。

ファンサービスとメディア対応

プロ野球選手は試合外でも、ファンサービスやメディア対応を行うことが求められます。サイン会やファンイベント、テレビ出演などを通じて、ファンとの交流を深めることは、プロ選手としての重要な仕事の一部です。ファンとのつながりは、選手自身にとっても励みとなります。

プロ野球選手の年収

プロ野球選手の年収は、所属チームや実力、経験、人気などによって大きく異なります。日本プロ野球(NPB)とアメリカのメジャーリーグ(MLB)では、年収に大きな差がありますが、どちらもトップ選手は高額な年俸を得ることが可能です。

NPBの年収

日本プロ野球では、スター選手になると数億円の年俸を得ることができますが、若手選手や控え選手では年収に差があります。

年齢層平均年収解説
ルーキー約1,500万円~3,000万円新人選手や若手選手がチームで経験を積む時期です。
レギュラー約5,000万円~1億円主力選手として活躍し、年俸が上昇する時期です。
スター選手1億円以上実績と人気でチームに貢献します。

MLBの年収

メジャーリーグ(MLB)では、NPBに比べて選手の年収が高く、トップ選手は数十億円を稼ぐことが可能です。

年齢層平均年収解説
ルーキー約500万ドル~1,000万ドル(約7,500万円~15億円)若手選手でも高額な年俸を得ることが多くあります。
レギュラー約1,000万ドル~2,000万ドル(約15億円~30億円)主力選手としての活躍が評価される時期です。
スター選手2,000万ドル以上(30億円以上)長期契約や大型契約を結ぶことで、非常に高額な年収を得ることが可能です。

初任給と年収

NPBの場合、新人選手の年俸は約1,000万円~1,500万円が一般的です。MLBでは、ドラフトで上位指名されると、数億円規模の契約金を得ることもあります。選手の実力次第で、短期間で大幅に年収が増加することが期待されます。

プロ野球選手になるには

野球経験の積み重ね

プロ野球選手になるためには、まずは野球を経験し、技術を磨く必要があります。小学校や中学校、高校で野球部に所属し、基礎技術や戦術を学ぶことが重要です。特に高校野球の大会(甲子園など)での活躍がプロのスカウトの目に留まり、プロ入りのチャンスとなることが多いです。

プロ野球ドラフト

プロ野球選手になるための一般的なルートは、プロ野球ドラフトで指名されることです。NPBやMLBでは、各チームが高校、大学、社会人チームの選手を指名し、契約を行います。ドラフトで上位指名されると、即戦力として期待され、契約金や年俸も高額になります。

大学・社会人野球での経験

高校卒業後すぐにプロ入りしない選手でも、大学や社会人野球で経験を積んでプロを目指すことができます。大学や社会人野球での活躍が評価され、プロ入りするケースも多いです。

プロ野球選手になるには具体的にどうすればいい?

プロ野球選手になるにはプロのスカウトの目に留まりドラフトで指名をされることがが一般的ですが、そもそもドラフトに指名をされるためにはどうすればよいのでしょうか。また、ドラフトに指名されなかった人はどうすればよいのでしょうか。ここでは、プロ野球選手になるための具体的なプロセスを各年代やカテゴリー別に紹介していきます

高校からプロ入りを目指す場合

小学校・中学時代の経験の積み方

  • 基礎技術の習得と身体づくり
    小学生のうちは地元の少年野球チームやリトルリーグに所属して、野球を好きになることと基礎技術を身につけることが大切です。中学生になるとリトルシニアやボーイズリーグなどの硬式チームで本格的にプレーする選手も増え、将来性を見られる機会が増えていきます。
  • 大会での実績づくり
    中学硬式野球の全国大会で好成績を残したり、地方大会で目立った活躍をするなど、実績を積んでおくと強豪高校のスカウトや監督の目に留まりやすくなります。
  • ケガ予防の意識
    成長期に過度な練習をすると将来的に故障しやすくなります。無理な投げすぎや極端な負荷をかけず、身体の成長と技術の向上をバランスよく図りましょう。

強豪高校へ進学・入部する

  • オープンスクール・説明会・セレクションへの参加
    強豪高校は、中学生向けに部活動の説明会や練習見学会を実施している場合が多いです。興味のある学校には積極的に足を運び、監督やコーチに直接アピールしましょう。セレクションがある場合は早めに情報をキャッチし、参加の準備をしておくことが大切です。
  • 指導者ネットワークを活用する
    中学校やシニアの監督・コーチと強豪高校の指導者が繋がっていることは珍しくありません。日頃から礼儀や練習態度をきちんと示し、推薦してもらえるような信頼関係を築きましょう。
  • 成績と人間性の両面で評価される
    強豪校では、単純な野球の成績だけでなく、礼儀・態度などの人間性も重視されます。挨拶や練習への取り組み方を含めて“欲しい選手”と思われることが大事です。

高校時代の活躍とドラフト

  • 甲子園をはじめとする大舞台での実績
    高校野球の全国大会(春のセンバツ・夏の甲子園)に出場し、好成績を残すとプロのスカウトの目に大きく留まります。地方大会や練習試合でもスカウトは常にチェックしているため、公式戦以外でもアピールの機会はあります。
  • ドラフト指名を狙うには
    高校生の場合は素材の良さ(球速・変化球のキレ・将来性など)が重視されることが多いです。主将としてチームを引っ張るリーダーシップや、人間性も評価対象になります。
  • 進学・就職でのリカバリー
    高校卒業時にドラフト指名を受けられなくても、大学や社会人での経験を積んで再度ドラフトを目指す道があります。即プロ入りだけに固執せず、長期的にキャリアを見据えましょう。

大学からプロ入りを目指す場合

高校時代の実績づくり

  • 甲子園出場・地方大会での好成績
    強豪大学からのスカウトを受けるためには、高校での大会実績が重要です。甲子園出場、または地方大会で注目されるレベルの活躍があれば、大学側から声がかかりやすくなります。
  • 秋季大会や練習試合でのアピール
    プロスカウトと同様、大学のスカウトも時期を問わず有望選手をチェックしています。春夏以外の大会や練習試合でも結果を残し続けることが大切です。

強豪大学への入部・スカウトの具体策

  • 大学独自のセレクションに参加
    東京六大学や東都大学野球などの強豪リーグ所属校は、セレクションや体験練習会を定期的に行うことがあります。入試制度(AO入試・スポーツ推薦など)と合わせて情報を収集し、チャンスを逃さないようにしましょう。
  • コーチ・OBの推薦を得る
    高校の監督・コーチが強豪大学出身だったり、OB同士にパイプがあることも多いです。自分のプレー動画や成績表を用意してアピールし、推薦を得るのも有力な手段です。
  • 学業との両立を意識
    スポーツ推薦であっても最低限の学力は求められます。プロ入りが叶わなかった場合に備え、学位取得や将来の就職にも活かせるよう、学業を疎かにしないことが大切です。

大学での取り組みとドラフト再挑戦

  • 戦術・専門的な指導で成長
    大学野球は高校より戦略面や専門的な指導が充実していることが多く、選手としてスキルアップできる機会が増えます。リーグ戦・全国大会に向けて試合経験も豊富です。
  • 活躍すれば即戦力として評価
    大学卒業時にドラフト指名を受ける場合、即戦力として期待される傾向が強いです。4年間で身体的にもメンタル的にも成熟できるよう、継続的なトレーニングに励みましょう。

社会人野球からプロ入りを目指す場合

社会人野球の特徴と魅力

  • 企業チーム・クラブチーム
    社会人野球には、大企業が運営する実業団チームと、地域に根ざしたクラブチームがあります。いずれも都市対抗野球や社会人野球日本選手権など、全国大会が盛んでレベルも高いです。
  • 即戦力として評価されやすい
    社会人野球は身体的に成熟した選手が多く、NPBも即戦力を求めるケースが多いため、好成績を残せば上位指名も狙えます。

社会人野球チームへの入部・スカウトの具体策

  • 大学や高校からの直接スカウト
    大学時代に全国大会やリーグ戦で実績を積んだ選手は、企業チームからのオファーを受けやすいです。高校卒業後すぐ社会人に入る選手も、都市対抗などで活躍すればプロ入りの可能性が高まります。
  • 自分から売り込む方法
    野球の成績表やプレー動画をまとめたプロフィールを作り、興味のある企業チーム・クラブチームに直接送付・問い合わせを行うという手段もあります。
  • 入団テスト・練習参加
    一部の社会人チームでは入団テストや体験入団を行っています。ホームページやSNSをこまめにチェックし、応募のタイミングを逃さないようにしましょう。

社会人からのドラフト指名

  • 都市対抗や日本選手権などの大舞台でアピール
    社会人野球では、主に都市対抗や日本選手権が大きなスカウトの注目大会です。そこでの活躍がプロへの評価に直結します。
  • 仕事と野球の両立
    企業チームの場合は業務と野球を両立する必要があるケースも多いです。野球に専念できる環境があるか、業務量を調整してもらえるかなど、チームや企業によって異なります。

ドラフト外・テスト入団等でのプロ入りを目指す場合

独立リーグ経由のプロ入り

  • 独立リーグ(四国IL、BCリーグなど)で実績を残す
    NPB以外にも独立リーグがあり、そこからNPBへ挑戦する選手が増えています。リーグ自体の公式戦数が多く、スカウトも定期的に視察しているため、好成績を収めることで注目を集められます。
  • 経費や生活環境の把握
    独立リーグはNPBほど待遇が整っていない場合も多いため、生活費や移動費などを考えながらプレーする必要があります。それでもプロを目指す意志があるなら大きな挑戦の場となります。

トライアウト(入団テスト)を受ける

  • 球団独自のテスト
    ドラフトで指名されなかったり、一度NPBを退団したりした選手を対象としたトライアウトが毎年開催されます。ここで好成績を残せば育成契約や支配下登録での入団を勝ち取れる可能性があります。ちなみに、過去には12球団合同トライアウトもありましたが、2024年をもって廃止となりました
  • ドラフト外入団の成功例も多数
    かつては“ドラフト外入団”制度が存在しており、そのルートから大成した選手も少なくありません。現在もトライアウトやテスト入団を経て復活・再起する選手はおり、粘り強い挑戦が求められます。

ドラフト外ルートで成功するためのまとめ

  • 自分の強みを再確認する
    例えば「150km/h以上の速球」「強肩」「俊足」「パワーヒッター」など、プロ球団が注目する明確な武器を徹底的に磨くことが重要です。
  • 常に情報収集&挑戦し続ける姿勢
    独立リーグのトライアウトやNPBの合同トライアウトなど、チャンスの場は複数あります。募集時期や必要書類、参加条件を調べ、逃さずに参加し続けることで活路が開けます。

プロ野球選手になるためのまとめ

プロ野球選手への道は、「高校からの直接ドラフト」「大学を経てのドラフト」「社会人野球からのドラフト」「独立リーグ・テスト入団などのドラフト外ルート」と多岐にわたります。いずれのルートでも、まずは公式戦や大舞台で結果を残すことが何よりの近道です。また、強豪校・強豪大学・実業団への進路を勝ち取るためには、日頃からの努力・礼儀・情報収集が欠かせません。

本気でプロを目指すのであれば、早い段階から将来の進路を見据えた練習やネットワークづくりを始め、どのステージでも自分の持ち味を最大限にアピールすることが大切です。夢の舞台を目指して、ぜひチャレンジを続けてください。

プロ野球選手に求められるスキル

野球技術

プロ野球選手にとって、打撃、守備、走塁、投球などの野球技術は不可欠です。ポジションごとに専門的なスキルが必要で、常に技術向上を目指す姿勢が求められます。

体力とコンディショニング

プロ野球のシーズンは長期にわたるため、体力とコンディションを整えることが重要です。ケガを防ぐためのリカバリーやトレーニングも欠かせません。

メンタルタフネス

プロ野球選手は、プレッシャーの中で結果を出すための精神的な強さが求められます。試合中の集中力や、逆境での精神的な強さが大きな鍵となります。

プロ野球選手のやりがい

チームの勝利に貢献する喜び

プロ野球選手のやりがいの一つは、チームの勝利に貢献することです。自分がチームを勝利に導いたときの達成感は非常に大きく、ファンやチームメイトとの喜びを共有する瞬間は最高のものです。

ファンとの交流

プロ野球選手は多くのファンに支えられており、ファンサービスやイベントを通じてファンと交流することもやりがいの一つです。ファンからの応援が選手のモチベーションに繋がります。

プロ野球選手の課題

収入の不安定さ

プロ野球選手は高額な年俸を得る一方で、活躍できなければ収入が減少するリスクがあります。特にケガで長期離脱する場合、年俸が大幅にカットされることもあるため、収入が不安定な一面があります。契約年数によっては、数年間で選手としてのピークを迎えることもあるため、短期間での稼ぎが重要となることがあります。

引退後のプラン

プロ野球選手は、現役生活が短いため、引退後のキャリアプランを考えることが重要です。多くの選手は30代前後で引退を迎え、その後のキャリアをどう築くかが課題となります。指導者として監督やコーチの道に進む選手もいますが、その他のキャリアを目指すためには早期から引退後の準備を進める必要があります。

将来展望と引退後のライフプラン

引退後のキャリアパス

プロ野球選手の引退後は、野球界での指導者(監督、コーチ、スカウト)として活躍するイメージが強いですが、全体の選手の割合からすると野球界に残れるのは一部のみです。多くの選手は転身を余儀なくされ、華々しく解説者やメディアに就く方やビジネスや飲食業を始める選手もいる一方で、会社員として第二の人生を歩む方が多くなります。また、選手の経験や知識を活かして、子どもたちに野球を教えるスクール運営に携わる選手も増えています。ただし、

引退後のライフプランを考える必要性

プロ野球選手は現役期間が短いため、引退後のライフプランをしっかりと考えることが重要です。現役時代に稼いだ収入を運用し、引退後も安定した生活を送るための準備を行うことが求められます。特に、現役中からキャリアやスキルを学び、引退後も社会で活躍できるようにする意識が大切です。

まとめ

プロ野球選手は、試合に出場してチームの勝利に貢献することが最大のやりがいであり、ファンとの交流や高額な年収も魅力です。しかし、収入の不安定さや引退後のライフプランをしっかりと考える必要があり、短い現役生活の中でどのようにキャリアを築くかが重要です。プロ野球選手を目指す人は、野球技術だけでなく、引退後の未来も見据えて努力を続けることが成功への鍵となるでしょう。

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