「もとい」の意味・使い方・由来から類似表現まで完全ガイド

最終更新日:2024年12月9日
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普段の会話や文章表現の中で、思わず「もとい」という言葉を耳にしたり、目にしたりすることはありませんか?「もとい」は、発言の訂正や表現の言い直しを行う際によく用いられる日本語特有の表現です。しかし、その正確な意味や使い方、言語的背景まで理解している人は意外と少ないかもしれません。本記事では、「もとい」の意味・用法・歴史的な由来、そして類似表現との比較など、包括的な情報を提供します。これを読めば「もとい」という言葉を正しく活用できるようになるでしょう

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「もとい」とは何か?基本的な意味と役割

「もとい」とは、話し手が一度発言した内容を訂正したり、言葉を言い直したりする際に用いられる表現です。しばしば「いや」「正しくは」「改めて言うと」といった意味合いで使われ、発言の前半部分を否定・修正し、新たな表現で言い直す機能を持っています。言い換えれば、「もとい」はコミュニケーション上のエラーを修正するための「訂正マーカー」といえるでしょう。

「もとい」の使い方:会話・文章での具体例

会話例

  • 「明日の会議は午後2時開始です。もとい、午後3時開始でした。」
  • 「新商品の価格は1,980円です。もとい、1,890円の間違いでした。」

文章例(メール・報告書・エッセイなど)

  • 「本プロジェクトはA社との共同開発を予定している。もとい、B社との共同開発案件である。」
  • 「本論文では京都大学、もとい東京大学の研究結果を参照する。」

このように、当初述べた情報を即座に訂正することで、受け手に対して正確な情報を提供し直すことが可能です。

「もとい」を使う際のニュアンスと注意点

「もとい」はカジュアルな会話からビジネス場面まで幅広く用いられますが、そのニュアンスには微妙な差異があります。カジュアルな場面では自然な訂正表現として重宝しますが、ビジネスメールや公式文書では多少くだけた印象を与えることがあるため注意が必要です。その場合は「訂正します」「正しくは」といったよりフォーマルな言い回しを選ぶことが望まれます。

また、「もとい」を乱発すると文章が読みづらくなったり、発信者が情報をしっかり確認していない印象を与えかねません。発言や記述前に十分な確認を行い、最小限の訂正で済むようにすることも大切です。

「もとい」の由来・歴史的背景

「もとい」という語は、古くは「本意(もとい)」などと関係が深いとされており、「元来の意図に立ち返る」というニュアンスを由来としている可能性があります。また、古語としては「基(もと)い」つまり「根本に立ち戻る」という意味合いもあり、誤情報から正しい情報へ「立ち返る」過程を言語化したものと考えることができます。

文献上においても、近代以降の書簡や文学作品で、訂正・言い直しを表現するために「もとい」が散見されるようになります。

類似表現・言い換え表現との比較

「いや」

「いや」は発話の途中で自分の言葉を打ち消す接続詞的表現ですが、極めて口語的でカジュアルな印象を与えます。「もとい」に比べてニュアンスが柔らかく、「あ、違うよ」という程度の軽い訂正に用いられる傾向があります。

「訂正」

「訂正」は明確な公式・ビジネス的表現で、書面や公的発表で多用されます。「もとい」が口頭・カジュアルな訂正表現であるのに対し、「訂正」は文書における正式な改訂・修正を強調します。

「正しくは」

「正しくは」は、誤った情報を提示した後に正確な情報を示す比較的フォーマルな表現です。文書やスピーチなどで用いることで、間違いを改めて是正するニュアンスが明確になります。

「もとい」を英語で表すには?

英語には「もとい」に相当する一語表現はありませんが、以下のような表現で近いニュアンスを伝えることが可能です。

  • “I mean”:カジュアルな言い直し表現。「さっき言ったことじゃなくて、本当は…」という訂正に適しています。
  • “Actually”:実は、と訂正する際に有用で、「正しくは」「本当は」といったニュアンスを示します。
  • “Sorry, let me correct that”:より丁寧かつフォーマルな訂正表現で、ビジネスメールや公式文書にも適用可能です。

ビジネスシーンや公式文書での使用例

ビジネスシーンや公式文書では、「もとい」よりも「正しくは」「訂正します」といった表現を使うほうが適切な場面が多い傾向にあります。たとえば、社内メールで下記のような使い分けが考えられます。

  • カジュアルな社内チャット:
    「会議室は5階です。もとい、4階でした。」
  • 公式な社内メール:
    「先ほど送付した書類中に誤りがございました。正しくは以下のとおりです。」
    「誤記がありましたので、以下の通り訂正いたします。」

「もとい」が登場する文献・メディア例

古典的な文学作品や近代の随筆、エッセイ、さらには現代のライトノベルやニュース記事、ブログ記事など、幅広い媒体で用例が見つかります。特に会話文が含まれるフィクション作品ではキャラクターの口調を表現するのにも役立っています。

また、インタビュー記事や対談形式の記事では、話し手が言い間違えた際に「もとい」を用いて訂正する場面がしばしば見られます。こういった事例は読者にとって、話し手の人間らしさやリアリティを感じ取る手がかりにもなります。

Q&A:よくある質問とその答え

Q1: 「もとい」はビジネス文章で使ってもいい?
A: 可能ではありますが、ややカジュアルな印象を与えます。公式文章では「正しくは」や「訂正します」を用いるほうが無難です。

Q2: 「もとい」と「いや」の違いは?
A: 「いや」はカジュアルな口語的訂正表現であるのに対し、「もとい」はやや改まったニュアンスを含みます。また「いや」はしばしば感覚的な訂正として用いられます。

Q3: ライティングで「もとい」を多用するとどうなる?
A: 読みにくくなり、情報の信頼性が損なわれる可能性があります。可能な限り事前にチェックを行い、訂正の回数を減らす工夫が望まれます。

まとめ

「もとい」は、誤った発言や書き表し方を即時に訂正するための有用な表現です。その由来には「本来の意図(本意)へ立ち返る」という考え方が示唆され、日常会話から文書表現まで幅広く応用されています。とはいえ、ビジネスやフォーマルな場面では、もう少し改まった訂正表現が好まれることが多い点に留意が必要です。

本記事で示した使い方や比較表現、由来・歴史的背景、そして英語での近似的な表現を踏まえることで、「もとい」を正しく、そして的確に使いこなせるようになるでしょう。ぜひ日常のコミュニケーションスキル向上にお役立てください。

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