CAREER GUIDE

保健所職員とは?

自治体の保健所で、保健師、薬剤師、獣医師、医師、検査職、管理栄養士、行政職などが分担して地域保健を担います。

情報確認日:2026年8月17日

保健所職員は、地域保健法に基づく保健所で、感染症、食品・環境衛生、精神保健、難病支援、健康危機管理などの地域保健業務に携わる地方公共団体の職員です。「保健所職員」という単一資格はなく、医師、獣医師、薬剤師、保健師、管理栄養士、検査技師、行政職などが分担して働きます。以下の仕事内容は保健所という組織の業務で、全職員がすべてを担当するわけではありません。

保健所職員の仕事内容

感染症対策

保健所職員は、地域での感染症対策を行います。感染症の発生状況を監視し、予防接種や啓発活動を通じて感染拡大を防ぎます。感染症が発生した場合は、患者の追跡調査や感染経路の特定、隔離措置などを実施します。

健康相談と指導

保健所職員は、地域住民からの健康相談に対応し、適切な指導を行います。栄養指導や生活習慣病予防、メンタルヘルス相談など、幅広い分野で住民の健康管理をサポートします。

地域保健活動

保健所職員は、地域での健康増進活動を推進します。健康教室の開催や健診の実施、地域住民への健康教育など、住民の健康意識向上を図る活動を行います。

環境衛生

保健所職員は、地域の環境衛生の管理も担当します。飲料水の品質検査や食品衛生の監視、住環境の改善指導などを通じて、安全な生活環境の確保に努めます。

母子保健

保健所職員は、妊婦や乳幼児の健康管理も行います。妊婦健診や乳幼児健診、育児相談などを通じて、母子の健康を支援します。

保健所職員の年収・給与

保健所職員全体を一つにした公的な平均年収は確認できません。保健所には複数の専門職・行政職が勤務し、自治体の給与表や職種、経験で給与が異なります。下表は厚生労働省job tagが掲載する各職種全体の全国値であり、保健所勤務者だけの平均ではありません。

職種賃金(年収)求人賃金(月額)データの範囲
保健師551.4万円25.3万円自治体、病院、企業等を含む
薬剤師566.8万円35.6万円病院、薬局、自治体等を含む
獣医師680.5万円32.0万円診療施設、自治体等を含む

年収は令和7年賃金構造基本統計調査、求人賃金は令和6年度のハローワーク求人統計を加工した全国値です。保健所勤務者だけの平均ではありません。自治体採用の場合は、職種別の給与表、初任給、地域手当、経験加算を採用要項で確認してください。

参考資料

保健所職員に必要な資格

職種ごとの免許・資格

保健所職員に共通する一つの資格はありません。保健師、医師、薬剤師、獣医師、管理栄養士などとして採用される場合は、それぞれの職種に対応する免許・資格が必要です。食品衛生監視員などは法令上の任用資格を満たす必要があります。一方、行政職などは専門職免許を前提としない募集もあります。

自治体の採用選考

保健所は都道府県、政令指定都市、特別区などが設置する機関です。志望する自治体の職種別採用選考へ応募し、受験資格、必要免許、採用後の配属範囲を確認します。採用されても必ず保健所へ配属されるとは限らず、異動の可能性も自治体の募集要項で確認が必要です。「国家公務員試験に合格すれば保健所職員になる」という一律の経路ではありません。

保健所職員に求められるスキル

公衆衛生の知識

保健所職員は、感染症対策や環境衛生、健康増進など、公衆衛生に関する幅広い知識が求められます。専門知識を活かして地域住民の健康を守ることが重要です。

コミュニケーション能力

保健所職員は、地域住民や医療機関、行政機関との円滑なコミュニケーションが求められます。説明力や協調性、迅速な対応が重要です。

問題解決能力

保健所職員は、地域の健康問題や環境問題に対して、迅速かつ適切に対応する能力が求められます。問題の発見や分析、解決策の提案と実施が重要です。

保健所職員の働く環境

保健所

保健所職員の勤務は、主に保健所が中心となります。オフィス環境でのデスクワークや現場での調査・指導、地域住民との相談対応など、さまざまな業務を行います。

地域活動

保健所職員は、地域での健康増進活動や環境衛生の監視、健康教育の実施など、地域住民と直接関わる活動も多くあります。

保健所職員のやりがい

地域住民の健康を守る

保健所職員の最大のやりがいは、地域住民の健康を守ることです。感染症対策や健康相談、健康教育などを通じて、多くの人々の健康増進に寄与することができます。

公衆衛生の向上

保健所職員は、公衆衛生の向上を目指して活動します。地域の健康問題に対する予防策や解決策を提案し、実施することで、地域全体の健康レベルを向上させることができます。

多様な業務

保健所職員は、多岐にわたる業務を担当するため、幅広い経験を積むことができます。異なる分野や現場での経験を通じて、自己の成長や専門性の向上を図ることができます。

保健所職員の課題

多忙な業務

勤務時間、夜間・休日対応、緊急時の体制は、職種、配属、自治体によって異なります。応募時は募集要項と勤務条件を確認します。

公平性の維持

保健所職員は、公正かつ中立な業務遂行が求められます。地域住民に対して公平な対応を行い、信頼を得ることが重要です。

職場環境の問題

保健所は多職種で業務を分担するため、担当範囲と連携先を確認することが重要です。組織体制や支援制度は自治体・配属先によって異なります。

保健所職員の将来展望

採用状況の確認

採用人数、募集職種、配属先は自治体と年度によって異なります。志望する職種の採用案内と、保健所配属の扱いを個別に確認します。

専門性の向上

必要な免許、任用資格、専門知識は、保健師、薬剤師、獣医師、管理栄養士、行政職など募集職種によって異なります。

労働環境の改善

業務の効率化やワークライフバランスの確保など、職場環境は自治体や配属先によって異なります。応募時には勤務時間、夜間・休日対応、異動範囲などを募集要項で確認しましょう。

保健所職員を目指す方へ

保健所職員は、公衆衛生の向上を通じて社会に貢献できる非常にやりがいのある仕事です。公衆衛生や環境衛生に対する専門知識と地域住民の健康を守る情熱を持つ方には、ぜひ保健所職員への道を検討していただきたいです。

目指す場合は、まず保健師・薬剤師・獣医師・行政職など希望する採用区分を決め、自治体の最新募集要項で免許、学歴、年齢、試験内容、配属範囲を確認しましょう。

まとめ

保健所では、複数の専門職と行政職が連携し、感染症対策、健康相談、食品・環境衛生、健康危機管理などを分担します。必要な免許・任用資格と採用区分は職種ごとに異なります。保健所勤務者全体の平均年収はないため、各自治体の給与条例・募集要項と、職種別統計を区別して確認してください。

地域住民、医療機関、福祉機関、事業者、自治体内の各部署と連携するため、公衆衛生の知識に加えて、説明、記録、調整、緊急時対応の力が求められます。

参考